『サピエンス全史』の著者が説く、サルと人間の違い

哲学

何かの本で読んだんだけど、サルと人間のDNAってほとんど同じなんだって!だったら、『猿の惑星』みたいに人間とサルの力関係が入れ替わってもいいのに、現実はそうはなってない。

結局のところ、サルと人間って何が違うの?

それを考えるヒントを『サピエンス全史』の著者である、ユヴァル・ノア・ハラリがTEDトークで語っていたんだ。今回は、それを見ていきながら人類とサルの違いを考えていくよ。

 

 

サルと人間の最大の違いはその協働性にある

人間とそのほかすべての動物の本当の違いは、個々の能力のレベルではなく集団としての違いにあるのです。人間が地球をコントロールしているのは、人間が唯一、柔軟かつ大勢で協働できる動物だからです。

―ユヴァル・ノア・ハラリ『人類の台頭はいかにして起こったか』

 

まず、ほとんどの動物は集団で行動できない。

できたとしても少数の集団の中であって、人間みたいに何万単位で一緒になって協力することはできないんだ。

だから、人間だけが(自分がまだ会ったこともないような)何万もの人と協力して節電したり、募金したりすることができるんだ。

逆に、多くの人と協力できるその能力によって戦争や大虐殺が起きたりもしている。

 

人間だけが大勢で協力できる理由

ほかの動物にできないような協働を可能にするのは何か。答えはズバリ想像力です。人間は無数の知らない人たちとも柔軟性をもって協働することができます。 それはこの地球上で人間だけが唯一想像したり架空の物語を作り、それを信じることができるからです。全員が同じフィクションを信じれば、同じルールや基準や価値観に従って全員が行動します。

 

動物たちと人間の一番の違いは「生きている世界」だ。

 

ハラリさんいわく、チンパンジーを含む人間以外のすべての動物は、客観的な事実や物質のみが価値ある世界(=客観的実在)の中で生きている。

たとえば、ペットの犬に肉をあげたら喜ぶよね。

サルにバナナをあげてもきっと喜ぶ。

それは客観的に見て食べられる物質だからだ。

だけど、一万円をあげたらどうだろう。

落書きをできないようなそんな紙っぺらには見向きもしないだろうね。

 

だけど、人間に一万円をあげたらほとんどの人はきっと喜ぶ。

 

それは、人間だけは架空の物語の中で生きているからだ。

人間全員が、動物たちは見向きもしない紙っぺらの紙幣に価値があると思い込んでいるから、人間に一万円をあげたら喜ぶんだ。

 

お金だけじゃない。

国とか、企業とか、権力とか、宗教とか、そういうものすべてが人間が作り出した「架空の世界」なんだ。

 

長い歴史の中で、そういった架空の世界が実在世界より力を持ってきたから、人間はチンパンジーたちに支配されずに今を生きていけているんだ。

人間がロボットに支配される日はくるのか?

ここからはぼくの個人的な考えなんだけど、もしかしたら今後人間はロボットに支配されるようになるかもしれない。

 

今まで、ロボットが人間にとって脅威でなかったのは、ロボットは実在世界しか認識できなかったからなんだ。

 

だけど、今人工知能が感情を学び始めている。

ペッパーくんがゲームをして悔しがったり喜んだりしているんだ。

もちろん、まだごく単純なことにしか反応しないけど、今後はわからない。

 

すでにロボットは実在世界では人間を凌駕しているよね。

物の数を数えたりするのは人間よりはるかに速いし、腕相撲したってロボットのパワーにはかなわない。

 

それで、もし今後人口知能がフィクションをも理解するようになったら…どうなるんだろうね?